悲しみ
たもつ


悲しみは忘れた頃にやってくる

悲しみの上にも三年

悲しみ盆に返らず

千里の道も悲しみから

咽喉元過ぎれば悲しみ忘れる

悲しみの悲しみによる悲しみのための悲しみ

悲しみは青かった

おお悲しみ、どうしてあなたは悲しみなの


カウンターの隅で
「悲しみ」という名のカクテルを飲んでいる若者がいたら
それはきっと二十歳の僕です
本当の悲しみなんて
知りもしなかった頃の




自由詩 悲しみ Copyright たもつ 2003-11-28 08:44:44
notebook Home