時 すきとほり
ひだかたけし

高く濃くなる秋、きっとすぐ澄んで
晴れ渡るとして、なんともさみしい
夜の都市、煌びやかなネオンサイン
キレイだろうけど、中身はカラッポ

 あゝやっぱり突き抜けよう
 あゝやっぱり還っていこう

途方もない眼差しに
見据えられながら
未だ見据えられず
するとするする
時 すきとほり
神々すっかり出払って
明るむ意識の底を打つ

ひんやり冷たく底を打つ









 


自由詩 時 すきとほり Copyright ひだかたけし 2023-09-30 15:22:54
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