きまじめな顔2
ひだかたけし

浮かんでる ぽっかりと

うかんで居る

漆黒の闇にあらゆる狂騒後にして

半月 くすんだ黄に輝く半月抱え従え

闇夜に小舟のいきます 静かさの微笑み

こんなこともあってあんなこともあってそれら総てに導かれ導き

(私はわたしという場に生き
いつでも巨きな花を抱え)

 靴紐ほどけてますよ、と早朝
 道すがら声掛けた若き女の
 ヘッドホン装着の白い顔、
 想わず崩れ微笑み暖か

  *

浮かんでる ぽっかりと

うかんで居る

漆黒の闇にあらゆる狂騒跡付けて

半月 くすんだ黄に輝く半月道連れに

闇夜に小舟のいきます 静かさの微笑み

闇夜に留まり深み高み沈み昇り

静かさの轟きに
静かさの
ヒビキノンセンスに

(トラック通り過ぎる明らかな街道外界の騒音懐かしく)

わたしは生きわたしは逝くでしょう、
きまじめな顔抱え
現の現にて鮮明な刻印 跡付け蘇り 
思い出、抹消し柔らかな否定に

私は無と無限と為り深い泉の開けて






自由詩 きまじめな顔2 Copyright ひだかたけし 2023-09-21 19:34:54
notebook Home