キツネ
黒髪
道端でキツネが目の前を通り過ぎて行った
少しうつむいておびえもせずに
化かされるのかと怖かったがそんなことはなかった
暑くても懸命に生きているのだろう
少し勇気をもらった
愛しい動物だ
みんなが夜を過ごしている
辺りは暗く息が苦しい
社会を見ればみな必死に生きている
できることは
人や物を大切に
キツネにように優しくなれていたら
目を見交わし
別れたんだった
それでいいと思ったんだった
キツネの思想を考えると
生まれ生きて子を作る
毛並みに愛を感じる
尻尾を振るあいさつ
話せずとも鳴ける
音楽に踊る
ねぐらはどこだ
人のようにすやすや眠れ