カンバス(新訂)
ひだかたけし


微睡みの
覚醒に
底割れ
沸き出すモノ
輝く尖塔を壊し
疾駆する力線
煌めく城壁を巡り
垂直に堕ちる力線
開いた瞳から触手伸び
掴み取る、受動から能動へ
掴み取り現れる無数の形象を

それソレハ変容し
それソレハ発展し

漆黒の渦を巻きながら
純白の毛布に包まれて
突き上げてくる衝動
育み決断する願望
響き渡る意志ノ
光の庭で踊っている
泡吹き叫び泣き笑い
解き放たれた血流ガ
深まる青に噴きアガル

 赤いランドセル背負い
 夕暮れスキップする愛娘
 愛しいね、哀しいね、
 もう逢えないね、
 死んだ脳髄から
 離脱する記憶を
 もはや腐れ縁と
 残念断念覚悟し
 残酷に抹消する
 意志を成就するため
 不断の創造に向かって
 自由な舞台で踊り在るため

夢見がちな
覚醒に底無し
涌き出るモノ
鳴り響く、響き渡る
あらゆる形象と共鳴シ
底の底から突き上げる

熱いオモイを一にして!



















自由詩 カンバス(新訂) Copyright ひだかたけし 2023-08-26 15:33:54
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