成田線
ひろのふ

久しぶりに電車に乗っていると
スマホゲームに夢中になっている
高校生の集団がいた
きっと 珍しくも何もない光景なのだろう
その様子を見て 私は悲しくなった

0と1の集合体でしかない ¨モノ¨を相手に
一度しかない青春の時間を注ぎ込んでいる

でも 私には彼らを裁くことはできない
私もかつて そうだったから

車窓に映る田園風景を見ながら
大自然の息吹が 彼らを包み込んでしまえばいいのにと
そう強く願った


自由詩 成田線 Copyright ひろのふ 2023-08-10 07:10:55
notebook Home