THRAK 4
ひだかたけし
雪原に野兎の跳躍
雪崩れの巨大な響
白峰の遥か聳えて
奥まる意識に生まれ続ける円が呟きかける
私に刻まれた瞬間の光景、鮮明に反復させながら
時の震動に円、延々と大小無数無限に湧出し
氷瀑の巨大な肢体
動態のまま凍結し
薄暗い山林の狭間
その威容突如現れ
覚醒の意識に生まれ続ける円が語りかける
名づけの手前ただ在りと肯定された圧倒的な実在
時の振動に円、延々と大小無数無限に沸出し
この世界という未知
私に到来する時、
この私という未知
世界に到来する
私に世界、接続し 世界に私、接続し
内底から木霊する鋼鉄の轟音
絹の透明織り込みながら
輝く光滴の旋律響かせ
意識を力動で貫く