聖なるもの異様なもの
ひだかたけし

潮騒の浜辺に無数の小蟹の赤々と横走り

懐かしい原初の磯の香に包まれ、

聖なるもの 降って来る
異様なもの 降って来る

独りの人 思い出の予感に打ち震え

記憶の奥から取り出されたもの

どうにも充たされない想い抱え、

潮騒の浜辺に遊び戯れながら

無数の小蟹の赤々と浮き上がり

憧れの原初の磯の香に包まれ

いつしか時空の消滅して

聖なるもの 降って来る
異様なもの 降って来る

思い出の予感に打ち震え

波の打ち寄せ引く反復に

記憶の億から取り出され

独りの人に 独りの人に

透過され到来する

聖なるもの異様なもの、

潮騒の浜辺に無数の小蟹の赤々と横走り
潮騒の浜辺に無数の命の赤々と生き募り



















自由詩 聖なるもの異様なもの Copyright ひだかたけし 2023-07-22 17:31:08
notebook Home 戻る