半月
リリー



 半月のゆらめき昇る時
 哀れにも
 恋の嘆きのリフレーン

 がらんどうの
 もはや、夢をつくり得ぬ
 心

 何もかもが
 その中で共鳴するから
 全てが 一様に化合されてしまう

 昼間燃えさかっていた怒りと憎しみは
 夜と共に 霧に吸いこまれ
 哀れにも
 嘆きのみのリフレーン

 森の陰
 湖のほとり
 おおよそ
 神秘な所で

 月の光が入りこむ余裕ができた
 


自由詩 半月 Copyright リリー 2023-07-08 07:34:45
notebook Home 戻る