薄グレー
ゆうと
できそこないのぼく
アールグレイ、アールグレイ、
アールでグレイな気持ちだよ
薄暗くて
すこしかなしい
ここにいちゃいけないのに
ここにしかいられない
すこしかなしい が
膜を張ったように
浮かんでいる
ほんとうは
空は青いんだって
ひとから言われなくても
ぼくは知っている
それだからぼくは
これが、
すこしかなしい ことだと
わかる
アールグレイ、アールグレイ、
アールでグレイな気持ちになって
すこし考える
頭のネジの居場所はもう
どうだってよかった
今必要なのはなにか
ぼくに足りないものはなにか
ほとんどかもしれないけど
背景にはいつも
幸せな色が塗られていた
ぼくはそこから逃れられない
すこしかなしい が
すこしうれしい のかもしれない
その逆かもしれない
なにも答えはひとつではない
ああ!
できそこないのぼく
紅茶をすすっても
なにも起こらない
わかってはいたけど
すべては時が解決する
ほうきとちりとり持っておいでって
ひらたい口調で言うけれど
ぼくはくずだから
すてられることを恐れている
だれもぼくなんか
気にしてないというのに
100点満点の紙切れだって
ぼくには自慢だったのに
そんなもの持っていなかった
ああ!
できそこないのぼく
アールグレイ、アールグレイ、
アールでグレイな気持ちのまんま
ここにいたいわけではないけど
ここにいるしかないからいるね
それでも、
ころさないでね
しなないでね
ここにいるしかないならいてね