光の響きのアラベスク
ひだかたけし
光の響きのアラベスク
巨大な像、海に沈め
思考の力に火を放つ
(俺という時間 終わり
私という瞬間 開けて)
柔らかな硬さ
円と三角、一体化し
見慣れた街並み、
丘の上から新た見直す
波打ち寄せ形創られる、
束の間の砂模様に宇宙在りと
(お兄ちゃんの温かな呼び声、聴こえたよ
二段ベッドを分け合い眠っていた兄弟
未だ明けない朝に 「たけし、森へ行くぞ」
あの夏の心の魂の二人の絆、何処へ消えた?)
光の響きのアラベスク
引き摺る像、海に沈め
思考の力に火を放つ
そう この広大な世界 前にして
思考と直観を結びながら
五感十二感覚超え現の深み抉る
この人生という謎を先ず解くため、
残して来た思い出の余韻に。