父の日に
本田憲嵩

仏壇のロウソクに火をともし、それから線香をあげて、

いつも手を合わせて、そのように月にいちどは戻ってくる、

いもうとが、父の日に花束と缶ビール1ダース分をプレゼントしている、

天気のいい、昼間のリビングで、

にぎやかさな三人の会話は、いつもあかるく、

まるで木製のフローリングに、

響きわたる、

みたいに、

やがて、

窓の開けはなたれた子供部屋へともどり、

大人用のベッドによこたわって、

かんまんな風をあび、

iPhoneで、フリーセルをしながら、

初夏のひるまの、

あかるい、

ねむりにつく、

白いレースのカーテンは、ひるがえっている、

いつもの光景がそこにある、




自由詩 父の日に Copyright 本田憲嵩 2023-06-18 23:01:07
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