夜想62
ひだかたけし

ふと訪れる
静かさに
ひたりながら
透明な呪いの声
深く深く沈み入る

時間の流れ、止まり
閃く瞬間の、広がり

沈黙の世代の息子にて
夢見がちな覚醒意識で
自らの思考発声出来る
その不思議に透き通る

(浜辺に現れた小さな蟹、
無数無数赤々と横走り)

ふと包まれる
しずかさに
枯れ果てた言葉
自然力帯び
よみがえり

この白い小部屋にて、

私は貴女の内面にふと触れる








自由詩 夜想62 Copyright ひだかたけし 2023-06-18 18:57:46
notebook Home 戻る この作品のURL