シーシュポスの実話
ひだかたけし

天空の
青い湖面から
堕ちて来た、
あの破裂する
黒い円の中の街、
これはその頂き



なぜ逢えなかったのだろう
あなたに
なぜ言えなかったのだろう
好きだと



頂きに沿い
さらに登ると
天空の青い湖面から
また堕ちてしまうから
誰かが必ず受け止めてくれると
そう信じなければならない

あの破裂する
黒い円の中の街、
その頂きに沿い
さらに登る、ぐんぐん昇る 
あなたが必ず受け止めてくれると
そう信じながら

何度でも、何年でも
 
あなたに賭けて 貴女に委ねて









自由詩 シーシュポスの実話 Copyright ひだかたけし 2023-06-04 16:57:05
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