水鳥
たもつ



雲が空のように見えた
走り書き
眠たいだけが取り柄だった
バス停が点在するこの街で
列車の駅を見つけた
小さくて冷たい
それだけの駅
草の夢で躓いて
命を生きることにも
少しずつ慣れてきた
言葉のように言葉も話すけれど
誰に何を謝って良いのか
いつまでも埋まらない
村田橋を渡る
川の向こうでしか買えない
いろいろな物があって
新しい川面には
見慣れない水鳥が来ていた
泳ぐ様子を見ていると
自分に似ているところを
探そうとしてしまう
小魚などを食べて
過ごすのだろう



自由詩 水鳥 Copyright たもつ 2023-05-26 07:11:51
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