あかいふうせん
本田憲嵩

ねむっている
きみの頬
それは言葉のない絵本のようなもので
とてもカワイイ
きみの夢のなかで
そのやわらかな 二枚のページは
そらにとばされた
あかいふうせんとなり
おいしそうな
あかいりんごとなり
ひらひらとちゅうをまう
あかいちょうちょとなり
そのままのはらにさく
おおきなあかいはなとなった
そのののはなはやがててでつまれ
あめがふり
しょうねんがさすあかいかさとなり
そらのまうえからみた
あかいかさとなり


それらのあざやかな色が
きみのあかい頬になった
きみの頬はそのように夢のチューインガムを膨らませているみたいだ
よみきかせた、あかいふうせん、



自由詩 あかいふうせん Copyright 本田憲嵩 2023-05-14 04:10:25
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