しろい涙
秋葉竹


  

純粋を抱き
抱きしめながら
死にたい

しょせん
生きるのは
食べるため
眠るため
寂しくなるため

でしょ?

いろいろ
好きなひともいるよ
いろいろ
やさしくもしてもらったよ

でも
生きるのは
やっぱり
食べるため
眠るため
寂しくなるため

でしょ?



時計の針が動くのを視て
時間が過ぎていくのを視えてる
と想うとき

そのとき過ぎている時間は
ほんとうの時間ではないと
知ってた?

たとえば
時計が壊れている

だから一分間に一秒進んでしまう

それは
時間が視えてるなんて
云えない
状況だよね?

時間なんて
だれがその
正しい時間を
決めてるの?


ハハ



スマホだね

スマホの時間は
間違わないものね?

でも
スマホも
時計の
高級版みたいなもんでしょ?

世界時計?
よぉ知らんけど

スマホに時間を告げている
その
おおもとが
狂ってしまったら
どうなるんだろ?

てなことくらいは
考えるよねぇ?

そして
ふと
振り返るんだ
ひとの生とか
過去とか
涙とか


あの懐かしい
北の国の
時計台を視ていれば

純白の
雪を抱き
抱きしめながら
死にたい

純粋を抱き
抱きしめながら
死にたい


てな夢くらいは
視てしまうよねぇ?











自由詩 しろい涙 Copyright 秋葉竹 2023-05-08 21:12:42
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