ちらうら
あらい
濃藍を薄めたような夕暮れの氷雨の中を
急かされるような人々が幾重も点滅している
小さなカフェであなたはため息とともに頬杖をつく
隧道にある404が、沈んだ場合の料金は
家庭料理的に千切った雜草と、
今朝のチラシの
なんといったか。
程よいスパイスなら美化されて磨かれた
硝子の棺から、いつだって覗いていました
等間隔で置かれた椅子は小洒落ていて
民俗学で言う戦いが効率的に流れ星を射止めた
か細く頼りげない風貌を写していた
追い詰められた蛇は噛みつくわけでもなく
簡単に捕まれてしまったのですが、
それが蛇の狙いなのです。
やわらかなパンにシーツにガーゼをあてて
切り抜かれた部分に宛てがうその所作を
何気なく思い出していた、
ハニーマスタードバディたちの食卓
いま悠々と過去の中の硝子ケースの狭いところで、
美味しいものを食べ、
にこりとした臙脂にでぷりとした腹を見せ眠っています。
財布と携帯を置いたまま引き返せない
夜の闇の奥地は、
本日クローズの体裁で、難カタいままです
骨と皮と牛や鶏も
あたりのスープをウェブストアに落としていた
滑り込んだ場合の予測変換がどこか押し間違えられて
言い訳じみた
無花果と柘榴が仲良く皿に溢れている
古い猫の爪を水に浸して、
茶碗の水は腐っていたとしても 夜には