夜想43
ひだかたけし

待ち求め潜心し

ひたすらひたむきに

学問だけ許されて
いた時代は終わり


そんな輩は
草でも石でも喰らってろ!


呪うような声の響き
未だ問わず、
惑わされる肉体の美醜

タンポポの白い綿毛、
盛んに路傍にふんわり球形を描き

飛ばされていく先を風に問う時、

私は白く薄い触媒に戻り
底に其処に触れ
立ち上がる界の瞬間を観る、

放し飼いにされていた意識 一点に集め

新たひたすらひたむきに待ち求め潜心しながら。



自由詩 夜想43 Copyright ひだかたけし 2023-04-09 21:07:24
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