柔らかな硬さ
ひだかたけし

静かに沸き立つ
底知れぬ欲望在り、
身震いしながら
受容する僕は
未だ生半可な途上の者

内面の旅程は外界のそれと呼応し
水晶の面を滑りながら内部を見通す

日が沈み隣家の明かりが灯る頃、
移り変わる新緑の深みの
そのひっそり繰り返す
呼吸の響き聴こえる。


自由詩 柔らかな硬さ Copyright ひだかたけし 2023-04-08 16:44:11
notebook Home 戻る