時と恩寵
ひだかたけし

哀しみの大地は驟雨に濡れ
ぽっかり空いた穴を晒して

いずれすべてが終わり
いずれすべてが始まり

刻まれる時に僕らは抗いながら
ただ奥まり静かに見守っている

裂け開く瞬間という恩寵を浴び
僕らを変えていく時という流れ
抗う必要のないことを悟るまで



哀しみの大地は驟雨に濡れ

ぽっかり空いた穴を癒して、

やがて宇宙に呼び戻され。







自由詩 時と恩寵 Copyright ひだかたけし 2023-03-31 16:57:32
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