シンカ
ひだかたけし

項垂れた様子で
貴女が放つ色彩は
赤 青 灰
項、硬直し
瞑る眼の相貌、
ただ 沈黙

内部へと
折り重ねられた翼、
貴女の名を呼んで
一瞬に開ける光景、
貪り呑み込み羽ばたく

異邦の声が響く
貴女の喉の震え
余りの開閉に
外れそうな顎
拡大し収縮する魂
この冷え切る大地に

跪拝した貴女の
足許で綴られる物語は謎
羽ばたいた翼は降り立ち
改めて冷え切る大地を懐抱する

項垂れた天空、
輝かせる色彩
ひたすらに紫

紫に開かれた瞳、

今 貫かれる閃光に

冷え切る大地、沈黙の世界 

開き委ねる わたしに、あなたに、人間に





自由詩 シンカ Copyright ひだかたけし 2023-03-20 20:07:16
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