夜想25 〇行き着く場所から
ひだかたけし

円のなかに円が在り
私が今、円かに
落ち着き払う

この夜陰、

無数無限に静かさ定着して
在るもの鳴るもの、
ただ静まり返り

あり

異邦の

声、言葉、歌 突き刺さる

わたしのたましいに

注ぎ込まれる世界、睥睨し

氷噛み砕く音 反響する
全ての意味から解放され  

おどるわたし 縦横無尽
ひらくわたし 融通無碍

毎夜、危機に
瀕する男
足下に
蹴り倒し

自由に 直観スル思考 掴む、

垂直の身振りに身を委ね
垂直に振り下ろす脈動に



円のなかに円が在り
私が今、円かに
落ち着き払う

病み老いゆく肉に 安らぎ若やぐ魂が。







自由詩 夜想25 〇行き着く場所から Copyright ひだかたけし 2023-02-27 22:44:44
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