夜想21
ひだかたけし

今宵 この小部屋にて、

老いてシワ塗れの白顔に
眼 黒々輝き
厳しく切実に輝き

憧憬が郷愁が
有する その力

今宵 この小部屋にて、

冷たく醒めた呪いの声
喉震わせ発せられ
遠い地平 形造り

予感を確信へと
変える その力

今宵 この小部屋にて、

立ち上がる

メタファとしての在るもの

巨大な波動の 渦を巻き
引き裂かれる 時の流れ

夢みがちな覚醒状態、

瞬間を喚起し

思考スル意志の力動、

漲り圧縮され

フッと立ち消える、

力線、貫通し
力線、貫かれ

詩想に外無く詩想の内すべて在り と。
















自由詩 夜想21 Copyright ひだかたけし 2023-02-21 18:51:54
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