五行歌、この時代に
ひだかたけし

雲一つ、
火星輝き
灯る家
沈黙の轟音に
旋回する銀河

深まる夜闇に
夢みがちな覚醒
訪れる時、
言葉沸き立つ
意味振り落とし

すべて後に
逃れ去るもの
生も死も
愛憎すらも
追い落とし

漆黒に
辺り一面、
塗りたくられ
コバルトブルー
突如 輝き出る

一つ意味 
ぽっかり
割れた境目に
くっきり浮き上がる
たましい 一つ

呑まれいく
過剰な意味の渦
この時代に
眩暈するよな
余白の裂開









自由詩 五行歌、この時代に Copyright ひだかたけし 2023-02-18 19:21:50
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