冬の座
soft_machine
子どもがしあわせだとうれしい
靴が脱げても 光につつまれて
色騰る
苦い息 濁りだね
風の座は単簡
あれも愛のせい
みんな終わってしまったせい
道はかならず行止り
霧の記憶もあやふや
黒いランドセル
ばらばらんなって欲しかった
最後に元通り
そんなことも知らないで
ひとり朝のせい
ながい雨のせい
子どもがふしあわせでもうれしい
生きているのだから
しかめっ面
なみだして
訳もなく駆ける
笑ってもいい
訳は ないのだから
氷のかたちにオルガンを踏む
破れた袖でぬくもりを抱いた
まぶたの裏で星空をこね