こえださんちゃろうどくはしちょるけぇな
よるもと
ええやんで、声ださんちゃ、言葉は星になるからね。音になって、声なるんじゃけ、鳴くみたいに本棚から詩集でもとって朗読するんじゃね。ここんとこ焦げついて苦しかったろ、煤けけ、しろけむ、はきだしんしゃい。海の波、寄せうってきもちがわるんいんじゃろ、ええそらもう、吐きんしゃい、気の向くままに。おらはここで聞いとくだで! うみ、なみ、おろろ。うみ、なみ、おろろ。言葉のほろろ、口をゆすぐと、さかなは天国さのぼっていぎ、神さま「おお、おお、ひぃ、おんな、うまれたでの」ておっしゃるとさね。声ださんちゃエレクトロニカなPが耳鳴りみたいにきこえてくるのよ。奏でてるんさ、おまえが。ジリジリの磁場から、おまえの琴線、擦れあって鳴ってるんよ、なんせ、若々しい心臓。ほら本棚に背ぇもたれかかって朗読するとええよ。こえはからだや。ろくがつのけっこんはカエル、キスとか、うみなみ、おろろ、うみなみ、おろろですわァほんまァ!
ええんやで、こえださんちゃ。
ちいとすくわれてみるスプーンのうえに乗っちゃる(ギンギン響く)、ちぃこいおまえの息が、おらに、とどくよに。キライじゃぁね、ああそうさ、キライじゃあ、みんなみんな。エレクトロニカが、泥ぅ、泥ぅ、して気持ち悪ぅしてしゃあないねん。うみ、なみ、おろろ。
すこぅし朗読してみんさい、アイササ、民謡と変わりない、思春期なんさ、貝ガラ、掲げておどりゃんせ、歌わんちゃ、歌わんちゃ「あるところに」歌わんせ、歌わんせ「あたしがいました」アアイ「あたしは」そいで、そいで「どこいきゃええですか…?」アアヨイショ……
ふけてく夜とか裏切りもんじゃい裏切りもんじゃい、あたし朗読することにします、もうみんなみんな聴きゃええんです!ビックリするけぇな、あたしの声きいたら!ひっくり返ってお星さんなっても知らんケェな! な!