城郭
ひだかたけし

荒涼とした原野 広がる

灼熱の太陽の降下、
大河に崩落する氷河の轟音、

旅人は進む 遥か遠い地へ

花咲く丘には柔らかな陽射し、
終わりなき時流に降り注ぐ小糠雨、

巨大な漆黒の城郭 地平に聳え立つ

爆発したみたいに休み時間から騒ぎ出す低血圧の男子生徒、
校庭の真ん中に佇む女子生徒が眼差すプールの底の亀裂、

在るモノ沈黙のヒビキ造形 その異様な美

大自然の諸事象の流れに合一する直観的思考の力、
到来した冬の大寒波のウネリを貫くド快晴、

物理を遥か超え生動する宇宙 異様な美をその影と成す


 






自由詩 城郭 Copyright ひだかたけし 2023-01-25 18:31:39
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