イリアスを尋ねて(一)
朧月夜

アイソニアの騎士は、この混乱の中で何をしていたのだろうか。
アースランテにも諜報組織はあったが、
アイソニアの騎士はクールラントに潜入して以降、
イリアスの所在を掴むのに苦労していた。

「ヨラン、お前に何か知恵はないのか?」アイソニアの騎士が問う。
「分かりません。クールラントは今、陰謀のなかにあります。
 今後、クールラントがラゴスにつくのか、ヒスフェル聖国につくのか、
 それともアースランテと和解するのか、判断がつきません」

エインスベルにも、アイソニアの騎士が姿を消したことは伝わっていた。
(よもや、アイソニアの騎士が死したということはあるまい。
 もし仮にそうであれば、すでにその一報が伝えられているはずだ。

 第二次ライランテ戦争が本格化するまでには、まだ時間があるだろう。
 その前に、わたしはアイソニアの騎士と再び会わなければならない)
各国の小競り合いは激化しつつある。そして、ドラゴンたちは何をしようというのか?


自由詩 イリアスを尋ねて(一) Copyright 朧月夜 2023-01-24 22:21:37
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クールラントの詩