あの海に この胸に
かんな


耳をすます
と冬の足音が春を追いかける
探し当てる
木の根っこに絡んだ宝物のありか
溶け出していく
溶け出して流れて行き着いて沁みわたる
あの海に
この胸に
手を合わせて
触れて揺らいで漂って抱きしめて留まる
あなたに
会えてよかったよ。
だってわたし泣いているから。



自由詩 あの海に この胸に Copyright かんな 2023-01-23 09:38:50
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