ティトゥス*
ひだかたけし

暗闇に
仄白く輝き
ぽっと浮かぶ
子供の顔の
輪郭を辿る線、
揺らぎ動き
闇に染まり
漆黒に溶ける

ティトゥス、
オマエという
存在の名
無を貫き覚醒し
存在という
永遠への動乱、
繰り返し甦り
瞬間を捉え
時空の次元へ

今 浮かび上がる、

漆黒を鎮め静かに
仄白く輝き
ぽっと浮かぶ
子供の顔の
輪郭を辿る線、
揺らぎ動き
生成に溶け

一点をみつめる眼、 
見開かれ鮮明に

ティトゥス、
オマエは作品
であり
作品が生を獲得し
自由へと飛躍する
時空の次元、切り開き
瞬間捉え永遠の意味へと

昇華する
神々の作品、

常に不断に
進化の途上
暗闇に仄白く輝き、

霊性を浮かび上がらせて








*レンブラント『ティトゥス像』より


自由詩 ティトゥス* Copyright ひだかたけし 2023-01-19 19:51:59
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