ハッジズの野望(八)
朧月夜

「マリアノスよ、売女め! お前は今どこにいる。
 後陣に控えているのか?」ハッジズは叫ぶ。
(マリアノス様を守るのだ)──ファシブルの兵士たちは覚悟を新たにした。
そして、怒涛の勢いをもって、アースランテ軍に突入していく。

しかし、アースランテ軍はすでに勝利を確信していた。
「ファシブル軍は烏合の衆だ。間違いない」
誰からともなく、兵士たちが声を上げる。
加勢するドラゴンとともに、アースランテ軍も進撃する。

ファシブル軍の軍勢が約一万の数を切ったとき、
アースランテ軍の軍勢は七千の数を保っていた。
クレールは、父の決断を怪しんだ。(これは蛮勇ではないのか?)

しかし、ハッジズ・ア・ラ・ガランデにはラーディガンがついていた。
「闇を! 闇を呼べ! この地上に! この地上に混沌を!」
ハッジズは、そしてカガイデの丘からファシブル軍を一掃した。


自由詩 ハッジズの野望(八) Copyright 朧月夜 2023-01-04 22:37:55
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