「クリスマス・イブの夜」
ジム・プリマス

倦怠感に抵抗しながら
洗い物を片付けて飯を炊く
部屋に戻って昼間に買っておいた
モナカアイスをかじる
クリスマスケーキのかわりに

マイアミバイスのサントラを
聴きながら詩作の為に
パソコンのキーを打つ
詩作するのも所詮、業だ
誰かに存在を認めて欲しい

ドン・ジョンソンの構える
ブレン・テンが、かっこよかったな
マガジンが揃わないような
三流メーカーだったが
銃、本体は悪くなかった

クリスマス。イブの献立は
豚汁とカツオ梅とご飯だ
寒い夜には十分、贅沢な献立だ
やもめ男の家にはサンタは来ない
ひとり、ため息まじりの白い息をはく

西暦二千十三年頃から世界は
地の時代から風の時代へ
変化し始めた。あれから十年
真実の理が芽吹き始めた
与党の政局もその一つの現れだ

地の時代にしがみついている人間は
その嘘にまみれた偽りの繁栄から
ふるい落され、それぞれの地に落ちる
後世の人々から呪われるかどうかは
来年からの言葉と行動にかかっている

夜に車でまた出かけてみよう
クリスマス・イブの夜を
四十万を破りながら眺めてみたい
天恵が降りてくる予感が
本物なのかどうか確かめるために



自由詩 「クリスマス・イブの夜」 Copyright ジム・プリマス 2022-12-24 21:45:50
notebook Home