風の朝に
そらの珊瑚

信号待ちをしていたら
横断歩道を渡っていく
誰かが捨てたビニール袋が
その足をアスファルトにつけたまま
滑るように
ゆっくりと

信号が青に変わる直前
ビニール袋は渡り終えて
私は
危うく
風の魂を轢かなかったことに安堵する



自由詩 風の朝に Copyright そらの珊瑚 2022-12-23 16:18:34
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