ロックが馬鹿でよかった

スネ毛が気持ち悪いねなんつって

汗かいてべたついてくさいねなんつって

じゃあくっつかなきゃいいのにねえ

馬鹿らしいことってほんと

僕らには必要なんだろう

デカダンス笑えないやきっと

すべてすべて切り捨てられるようなものばかりだと思うよ

月が綺麗だねそうだねだけどそれがなんだっていうんだ

あいつにはどうせ手は届かないしそれにあいつにだって死は来る

人間は殺しあうし同時に永遠って概念まで生み出す

かわいそうだね

あーあ、歯の裏に隠してた海苔、見つかっちゃった

なんで笑ってるの

あーあ、飲み込んじゃったの

ちっぽけ　っていう響きが照れくさい

だけど今のこの気持ちとか死ぬんだろ

君にもそれから世界中の誰にも説明したって伝わらないだろ

それに明日の僕にだってピンと来ないんだろ

ほら　ちっぽけ　そのものだ

一晩中治まらなかった動悸と涙も

子供を残そうとしない正しくない交尾も

小さくつぶやいたごめんも

死ぬんだろ

大したことはどこにある

大したことはどこにある

どうでもいいことは多すぎる

ロックが馬鹿でよかった

君は蟻をよけて歩いて蚊を叩き殺すような女だし

僕は『馬鹿になれない』なんて馬鹿っぽい台詞を言ってのける男だ

あーもう、くっついたって溶け合えやしないよ

じゃあくっつかなきゃいいのにねえ

だよねえなんつって

足をジョリジョリ絡める