腰掛けると
秋也

バウンドするボールは幾何的
接地面で潰れ

弾む

空に舞う 砂埃と極小の数字
僕には見えた
僕には聴こえた

子供たちの笑い声は高らかに構造物へと響き

反響して消えていく

ベンチで目を瞑る
赤く点滅する1と0で構成された芸術品に思いを馳せる
デジタルさえも郷愁だから

夕日なんていくら赤く染まろうとも
もはや何でもない

寂しいことではなく当り前
ベンチは木製でひたすらに冷たかった


自由詩 腰掛けると Copyright 秋也 2022-12-16 06:42:54
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