「冬の夜」
ジム・プリマス



冬の夜
冬の厳しい張りつめた大気が
私の皮膚まで突き刺さる
その刺激が身体と精神を固くする
ヒーターの温風だけが柔らかい

部屋の中は猥雑に生活が染みつく
目を閉じて掌に感覚を集めて
両手を合わせて心中に熱を感じたら
その刹那、この場所から遠く
天球へと意識を移行する

恒星の瞬き、その響き
静かに染み渡る余韻が心地いい
暫し息を潜めて
身体を澄まして
その波動と同期する

天恵が訪れることに
淡い期待を抱いて
この夜を超えて行こう
限りのないこの世界の広がりに
果てしなく心を躍らせて


自由詩 「冬の夜」 Copyright ジム・プリマス 2022-12-16 02:08:32
notebook Home