十一月十五分
soft_machine
月が落ちた衝撃で
髪が何本か絡まったらしい
拡大したら平べったい毛ね
みんなぴょんぴょん跳ねたって
今朝の夢がまるで予定調和
黒々と野良豚の群が現れて
ぼくも黒っぽく決めて
尖った靴を鳴らしてた
鳩と烏が準和解なんかし始めて
空は誰のものかって議論に終止符が打たれた模様
月もいなくなって
丸さの手本を見失った
瘤の下でぼく等はぐっすり休まろう
こんな要約できない夢は突然と終わらされたから
今は風呂でこれを書いてる
次は誰がいなくなるのか
熱く曇った擦り硝子の向こう
たぶん電線に雀の巣があって
見上げる三毛も喉を鳴らしているのだろう
不思議な目盛
ふやけてぼくは指折り数える
十一月十五分
今も覚えている夢と
夢に出てきた生き物の愛らしさを