ハローバイバイ ショートバージョン
モマリサ公

毎日夕焼けが違うという人たちの
感動を強要させようとするきしょい行動
同じ夕焼けなんてないの
だからなに
全部違うからなんかすごいの?
的な意味で生きてるの怖い
永遠という事実
適度に嘘ついて
傷つかないように逆に軽く傷つけて
コンビニで買うものももう全然なくて
悲しみの淵とか言うベットに沈んでいきながら
君の名前をつぶやいて
つぶやいて
好きすぎて死にそうな
そのときのみじめな気持ちが
本当は気持ちいいんでししょ
呼吸のやりかたなんかもうわかんなくてもいいかな
目を閉じれば地平線
今の連続が
ずらっと並んでいる真実
ハロー
バイバイからっぽのジャングルジムとゆれつづけてるブランコ
窓の内側の家族のしょうもないインスタレーション
指先でなぞりながら満ち足りた輪郭を
全否定する
いつか忘れちゃうタイムライン
ながれてしまった過去たち
停電した信号機は真っ暗
道路には泥水が流れて
わたしたちは船みたいに交差点を沈みながら曲がる
もしもしあたし?
つながらないスマホの画面を顔に押し付けて
ピクニットシート
サンドイッチとバスケット
リネンのワンピース
人類という記号なのか
ツタヤの中を水平になって徘徊しながら
太陽のことを考えています
のしあがってやるからみてな
的なセリフが繰り返され
まわりにいるみんなに
マジ感謝とかいう
ぼくたちはパーカー着て韻を踏んで
開いたままのまぶた
吹き飛んだ足
なにがなんだかわからない場所
全身を奪われながら体だけ走ってる
だからなに
もしもしあたし?
あれはなんだろうね
感動なんかしなくても
呼吸のやりかたなんてわかんなくていいから
軽くしぬくらいなら泣いちゃいなよ

だまって意味不明なくらいなら
とりあえず大丈夫だから
泣いちゃいなよ





自由詩 ハローバイバイ ショートバージョン Copyright モマリサ公 2022-11-27 15:15:43
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