無限の眼
ひだかたけし

煌めきの音響、
コバルトブルーの
空はうねり
貫流する
冷え切った肉に
熱、熱を感じ
意識、開く
死という無限の眼に

ただひたすらな静かさのうち、
雪降る宇宙 あり
ただ落ち着いた鼓動のうち、
旋回する銀河音楽 あり

抽象ではなく
生動する理念を掴む
遠い近い恒星たちの爆発、
透徹と熱、肉に伝導され
心底深くイメージを把握し

いずれ訪れる死を
肉の限界と準備し
開かれる無限の眼に
たゆまぬ啓示を感じ取り


 彼女は心に穴ぼこを抱え生きて
 彼女は海鳴りの貝殻を瞳に宿し

 あなたは美しい、あなたは醜い
 ごみ溜めのなか、光輝くなにか





木霊する音響、
コバルトブルーの
空はうねり
貫流する
冷え切った肉に
熱、熱という実体
意識、鮮烈に
死という無限の眼に
開かれ


自由詩 無限の眼 Copyright ひだかたけし 2022-11-26 21:29:36
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