Stage
ひだかたけし

垂直に打ち降ろす
進行する時の裂け目、
ビートと旋律に剔抉され
あらわとなる、現となる

この瞬間、

ゾーンに入って
意識は舞台
差し出される
漆黒の壁、
開いた聖書、
その顕現

一足の靴は無骨に浮き上がり

持続し
伸びゆく
艶めく輝きの声

苦痛の肉は消え
安らぎ横たう魂、

神聖が打刻されるこの瞬間、
響きに祈り瞑想する、

深く深く沈潜し
思考表象を把握し

包み込む静謐の境地、
血と暴力と忘却の内在を貫き





ひたすらな反復に訪れるモノ、

到来するこの瞬間の永遠を 掴む

本当の自分に還って、
リアルの私に帰着して、












*David Bowie 『Stage 』より


自由詩 Stage Copyright ひだかたけし 2022-11-25 22:35:47
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