Stage
ひだかたけし
垂直に打ち降ろす
進行する時の裂け目、
ビートと旋律に剔抉され
あらわとなる、現となる
この瞬間、
ゾーンに入って
意識は舞台
差し出される
漆黒の壁、
開いた聖書、
その顕現
一足の靴は無骨に浮き上がり
持続し
伸びゆく
艶めく輝きの声
苦痛の肉は消え
安らぎ横たう魂、
神聖が打刻されるこの瞬間、
響きに祈り瞑想する、
深く深く沈潜し
思考表象を把握し
包み込む静謐の境地、
血と暴力と忘却の内在を貫き
ひたすらな反復に訪れるモノ、
到来するこの瞬間の永遠を 掴む
本当の自分に還って、
リアルの私に帰着して、
*David Bowie 『Stage 』より