沈黙の思考
ひだかたけし

沈黙に
横たわって
いる

肉体は熱を持ち

沈黙が
横たわって
いる

遠い水平線を凝視し
空と海の光彩とうねり

鉛色の地が震え揺れ動く時、

静かだ
静けさ、重層し
なんて穏やかな夜だろう
凝縮した思考たち、輝き増し
私という存在を満たし生きて



境界が溶け次元と次元が重なる
森を駆け抜けていく白馬たち、
美しくしなやかにいななき
鋭い牙、天空を突き刺す

夜闇、生きて息して漆黒に蠢き
わたしは死んで何度も何度でも




沈黙に
横たわって
いる
肉体に熱は巡り
沈黙が
横たわって
いる

思考に貫かれて
死に貫かれて
包み込む
感情あたたかく

一歩一歩、

迷いなく水脈を辿り
在ることの響き浮き立ち













自由詩 沈黙の思考 Copyright ひだかたけし 2022-11-14 19:59:55
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