実を窶す
あらい
〈埋没、〉しているのだ。
結実しない花に火を注いで天鵞絨に暴き立てる
命を投げ出しても、斑の比重
そのことだけを静かに考え込むように。
ゆうに百年、朔は広がり|値《あたい》を傾けた、虚実の決壊を産む
カンテラがちろちろと腰を据え唸りを帯びる、乱気流に身を砕く
/奇っ怪な盆景、痩せたはず、もはやかすり傷、今や白銀の世界であろう。/
何かを隠している真実の上に胡座をかく、安っぽいわがままがくるくるとまわる
そして手のひらに零れてそれっきり、溺れたもので拾い上げることも適わなかった
(莫迦だね、)
風が囁いたところで樹海で迷い竜骨に腫む、戴冠式のちょうど、
そのときと懐う。
のぼせるまえに窓を開け放つ、初雪の坊やを易しく『見守る』と云う
「目を細める、」と反す。それを負い越してしがらみに、『偲ぶ』ともする。