虹の魔法石(七)
朧月夜
「そうでございましょう。エインスベル様、
しかし、お急ぎくださいませ。衛兵たちがやがて異変に気付くでしょう……」
「分かっている。しかし、この空間。
どこに何が祀られているのか?」エインスベルは迷った。
「ご覧くださいませ、エインスベル様。中央に台座がございます。
それに、何か光っているようではございませんか?」
ヨランが言うように、この空間の中央には台座があり、
その上に何か光るものが置かれているようだった。
「このように無防備な……いや、奴らがこの場所の秘密をつかみ切れていないなら、
このような無策もあることだろうか……いや、待て! ヨラン」
エインスベルが立ち止まった。そして、前方に手をかざす。
「どうやら、あそこにあるのが虹の魔法石らしい。
だが、ここには結界が張られている。虹の魔法石については、
わたしも聞いているが……」エインスベルは、どうしてか戸惑った。
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クールラントの詩