(───パトカーのドアを開ける。振り向きざまに笑みを浮かべた少年が、後部座席へと乗り込む。
(少年は振り向き、笑みを浮かべ、パトカーに乗り込んでいく。
───厄介な事を起こしたのだ
───なぜ笑っている?
───ふてぶてしい輩だな!
───なにを企んでいるのかしら?
───まったくふざけた野郎
(1. 車種車両に興味関心がある。
(2.車などの乗り物に執着するマニアックな存在。
遺伝子───この肉体の存在が、遺伝子の乗り物(ビークル)であり、遺伝子たちが未来へと向かうための生命という乗り物、存在。生物学的科学的観点から語られる説。
肩車───父や母。大人たち。乳母車の匂い。
三輪車に跨がりペダルを踏み込み、
ハンドルを握りながら、
誰かの肩の上で、
限りない道の先まで鳥の目になり、
周囲に広がる景色を見渡し心弾ませ、
ゆらゆら揺れ動く高く青い空に腕を伸ばし、
ぐんぐんと開かれていった小さな手のひら。
(一定の空気圧により適度に弾力を保ちながら回転する漆黒の車輪は性的な魔力を発揮している。
(F1のレーシングカーの蟻や蜂を思わせるくびれたデザインのボディに取り付けられ、その縁がシャープに隈なく面取りされた大きな車輪。その車体が漂わせるアンバランスな容態に惹かれていた。
(カウンタックやフェラーリにレーシングカー。スーパーカーを小型にしたさまざまな種類の小さな消しゴムを、シャープペンシルの頭部に組み込まれた細長い円筒形のバネの弾力を利用し弾き合う。
机の上から教室の床の上へ、相手の足元へといかにして鮮やかに落として見せゲットすべきか。日夜研究と研鑽を重ねた。
───空を越えて───月に代わって───
───おまえはもう───この紋所が───
───光の国から───いきまーす───
───神話になれ───
(遊び仲間の手を借り、コマを無くした二輪車の、バランスを取りながら夕闇の中、
(友の存在は頼もしく、その恩を忘れてはいない。
ロボット───寡黙な父から手渡された一台の、
黒いフレームの自転車───誕生日。
商店街を走っている、
角で立ち止まる、
ダレノモノカ?
おびえ、
心細さにひとり、
べそをかく、
走っていく──────
“A SONGS”
wonder world, wonder world,
世界に 雨が降っている
セカイニ アメガ フツテイルヨ(yeah yeah
nightrain, nightrain,
夜の列車が走っていく
ヨルノ レツシヤガ ハシツテイクヨ(yeah yeah
世 夜
界に雨が降っているよ の列車が走っていくよ
wonderfulword, wonderfulword,
フツテ
イル 降っている
アメガ
セカイ ニ
フツテ アメ いる
ハシル 走る
レツシヤガ セカイ
ハシツテ フツテ
ァ を
sinwaninare