散歩道
ミナト 螢
あてもなく歩く
ただ空を見上げて
吐き出す
息の白さが
そのまま雲に
届いて
靴紐みたいに
解けそうになる
首に巻いた
マフラーは
時計の針と
同じ方向で
一歩、また一歩と
踏み出す足が
落ち葉の昼寝を
邪魔したせいか
眩しくて
動けない
私は今
光の檻の中にいる
自由詩
散歩道
Copyright
ミナト 螢
2022-10-15 09:33:31