つまらない(人)
あらい

      さて、ここにあります椅子が、
     固く丸く宙を羽化するときにそ
     れが、わたし、というものを姿
     形にかかわらず、夢というもの
       に押し上げていくものだと。

      けれど戦場や消毒の類にある、
     胸を焼くような、血や骨に見立
     てた念入りの、如何程にも何処
     をみても、わたしと、刷り込ま
     れてしまうのです

      地にそのものが見えるとする
     のならば展はなにを懐うか。
      
      私が渡し足る、ときに、私が
     現れようとする身勝手さを。ア
     ナタとは/交っていると、相違
     ありません。

   ラヂオ星

口を説いた災い方
わらって

好きとか嫌いとか
理性と衛星上 認めて
見ずに流せないから

あらって/ほっして
私たちは何処吹く風で
埋まっては/傷んだ

例えるなら・夜とは

鼓膜から吸うセンチ
割ったところに
アルコールは
渇いて
乾いて

うみがしみだして

浮かんでいたわ 影も形も。
伸ばした背丈と 襞のような。

環状(論)

星屑たちは 求めていたのね
悩んでも 傷ついても
照らされるだけで あたたかだったわ!

閊えない 真を透して
何階も 言った痕の
皎悔 被弾して 飛段して

足音は華へ ただ酔いましょう
靴跡はそこにいて 感じて

展の火よ、燃え尽きた 祀りと烟りよ
何も聴こえやしないわ、白白しい ばかりよ


自由詩 つまらない(人) Copyright あらい 2022-10-13 20:38:30
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