枯れた花ひとつ
エキノコックス

いつだったかは 覚えてないが
おとうさんは花束を俺にくれた
そのなかの一輪 土に挿してそだてた

おとうさんきらいじゃし進学して家出る
「一人暮らし、大丈夫か」
イヤホンしたまま自室ににげる

おとうさんうざい 絶対 家出るわ
花に水やることも忘れて勉強した
んで無事受かりました
花は乾いてすっかり軽くなった
俺の部屋の前には かなしくてうれしそうな
おとうさんの目があった

引っ越す時 花は枯れることで
おとうさんと俺の関係を証明した。
おとうさん大事だった
枯れた花ひとつ すてられずにいる
これからはお父さんと違う空気を吸う
これからはお父さんと違う空気を吸う
これからは


自由詩 枯れた花ひとつ Copyright エキノコックス 2022-10-07 22:18:58
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