冷たい夜に
ひだかたけし

たましいの揺らぎ

眼を開いて
冷えていく愛

今夜は、今夜は

深みへと沈む
純粋な孤独と静謐のうち

ほっておいて
ほっておいて

これがリアルなら
これが生々しいなら

貴女は要らない
貴女が欲しい

軋む脳髄が懇願する
闇に光に開かれ
震える脳髄が欲望する

冷えるこの夜に
わずか残照が射し込み

わたしは貴女を知らない
ただこの静けさに
貴女はわたしの未知

貴女はわたしの味方?
わたしは貴女に孕まれ
何度も何度も産まれ変わった?

言葉、溢れ
内部、どこまで何処へ
繋がり

惚れ惚れ掘れ掘れ

冷たい夜に
眼だけ醒めて



自由詩 冷たい夜に Copyright ひだかたけし 2022-10-02 22:18:43
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