ジョンレノンのロックンロール・ 「おまえにオレをつかまえることはできない」
ひだかたけし

美しい巻物をゆっくり
開くように
声の響きに
耳を澄ます

この肉身を揺らしながら
この肉身を溶かしながら

  *

ジョンレノンのロックンロール

ジョンの声が、魂が、直観が、思考が
突き刺さる、聴覚を通して わたしの
たましいに

おまえのリアルをみせろ、と
おまえのリアルをさらせ、と

肉の苦痛を突破して

それはなんだ?
魂の熱だ、魂という熱だ
広大な荒野が開ける
優しい太陽が輝く

熱は思考だ、流出する直観だ
わたしの内部で閃く
イマジネーション

受け取る、思考という存在を
突き抜ける、至高の存在へ

おまえにオレを捕まえることはできない
おまえにオレをを掴まえることはできない

  *

動乱の巻物をゆっくり
開くように
声の響きに
耳を澄ます

過ぎ行く時間の中で
病んだ肉身で
此処に留まりながら
此処で躍りながら

この白い小部屋で、心の震えに揺れながら


聴覚なんかぶっ壊れてしまえ!








ジョン・レノン『ロックン・ロール』へのオマージュ


自由詩 ジョンレノンのロックンロール・ 「おまえにオレをつかまえることはできない」 Copyright ひだかたけし 2022-09-24 19:52:50
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